【コンクール・受験】審査で聴かれているポイント
コンクールや受験で演奏のどういったところを聴かれているのか?という事についてのお話です。
審査において、通過する演奏にはある程度共通するポイントがあります。
頑張って時間をかけて練習してチャレンジするのですから、ポイントをしっかり踏まえて演奏したいですよね。
では審査されるポイントを3つ
- 演奏が音楽であるか
- 基礎力のポテンシャル
- 表現がどれくらい伝わってくるか
解説していきます。
【コンクール・受験】どういう所を聴かれているのか審査のポイント3つ
【コンクール・受験】どういう所を聴かれているのか審査のポイント3つ
コンクールと受験では少し審査の基準が違う所もあります。
もちろん一定のレベルはクリアしておかなければなりませんが、ざっくりと審査の違いはこんなところにあります。
- コンクール…その時の演奏がどうか
- 受験…その時の演奏+ポテンシャルや伸びしろがどれくらいあるか
なので、コンクールで入賞しても受験では志望校に入れない、コンクールは全く入賞できなかったけれど志望校の受験は受かったという事例はしばしばあります。
では共通して審査されるポイント3つをさらに深掘りしていきましょう。
- 演奏が音楽であるか
- 基礎力のポテンシャル
- 表現がどれくらい伝わってくるか
演奏が音楽であるか
聴こえてくる演奏が音楽になっているか。
これは聴いた時に演奏として成り立っているという印象があるかです。
ポイントは以下。
- 音楽に推進力がある
- 楽想に合った音色や雰囲気が作れている
- 流れに滞りがないか、自然であるか
- 楽譜がある程度読み込めている
- 選曲が合っているか
難曲でエントリーすることは弾ききるだけである程度の評価になりますが、奏者のテクニックや表現に合った選曲であるかはとても大事です。
基礎力のポテンシャル
コンクールに挑戦する時点である程度の基礎力はなければ受けれません。
その中でも更に選曲された楽曲に十分足るテクニックがあるか。
テクニックのポテンシャルを見破られるポイントは以下。
- 重音のバランス
- 弱音が抜けないか
- 強い音の音質
- テンポの安定感
- 音楽を技術の都合で不自然にしていないか
- 細かいパッセージの粒ぞろいとコントロール
- フレーズの端々の処理
技術面においては、かなり多くの項目をポイントとして聴かれています。
何故なら判断基準が明確にだからです。
表現がどれくら伝わってくるか
さらに評価の大きな分かれ目となるが、表現が伝わってくるかどうか。
テクニックもあり音楽性も感じられる上、それを表現として聴き手に伝えられるかが演奏にはとても大切になってきます。
表現力は以下の点において奏者による差が大きくあります。
- デュナーミクの幅
- アゴーギクのセンス
- 音色の多彩さ
- 間
- 長い音の響きの部分
デュナミークの幅は広ければ広いほど、音色は些細であるほど表現できる音の種類が増えます。
また音が鳴っていない「間」の部分や長い音の響きは、人の耳を惹きつけ表現が豊かに聴こえるための大きなポイントです。
まとめ
コンクールや受験でどういう所を聴かれて審査されているのかのポイントを3つ
- 演奏が音楽であるか
- 基礎力のポテンシャル
- 表現がどれくらい伝わってくるか
解説しました。
審査員は演奏経験が豊富で現役で演奏を仕事としている人が多くいます。
自分自身が演奏の準備をする際に行う工程や演奏時に心掛けていることというのが、やはり審査のポイントとなります。
通過が出来ない場合は、楽曲を仕上げることに対しての甘さを感じさせる演奏をしています。
演奏家がどのようなことにこだわって演奏しているのか、どのように音楽を作っているのかをレッスンなど直接的に肌で感じる機会をもってみる事によって、練習の取り組み方や演奏に対する考え方も変わってきます。