【かなり重要です】コンクールにバッハが課題に出されている理由
今回は、こんなご質問をいただきましたので、それにお応えしていきます。
バッハって難しいです。曲の方が自分を発揮できるのに、なんでコンクールでバッハを弾かないといけないんですか?
しばしば聞く質問だったりします。
バッハが課題に出されるのは「楽譜がちゃんと読めて音楽が理解できているか」が、ものすごく分かるからだったりします。
この記事ではこんなことをお話していきます。
- バッハがコンクールや受験の課題に出される理由
- 演奏でどんなことが聴かれているのか
- バッハが苦手な人の共通点
- バッハの苦手を克服する方法
では、解説していきましょう。
【かなり重要です】コンクールにバッハが課題に出されている理由
【かなり重要です】コンクールにバッハが課題に出されている理由
コンクールで課題に出されるバッハは、インヴェンション・シンフォニア・平均律が多いですね。
これらは対位法という作曲技法で書かれてるもので、指のコントロールや暗譜演奏するのが他の曲とは少し違った感覚になると思います。
メロディーと伴奏、ノリノリのリズム、など、ぱっと聴き映えする曲の方が弾いていて楽しいので練習も頑張ってできるけど、バッハはなぁ…と苦手意識を持ってしまっている人もいます。
でも、バッハが課題に出されのはとても重要な意味があります。
では以下の4つ
- バッハがコンクールや受験の課題に出される理由
- 演奏でどんなことが聴かれているのか
- バッハが苦手な人の共通点
- バッハの苦手を克服する方法
深掘りしていきましょう。
バッハがコンクールや受験の課題に出される理由
バッハの課題に出される曲の多くは「対位法」という作曲技法で書かれています。
対位法(たいいほう)(英: counterpoint, 独: Kontrapunkt )とは、音楽理論のひとつであり、複数の旋律を、それぞれの独立性を保ちつつ互いによく調和して重ね合わせる技法である。
Wikipedia
これは作曲する人が必ず勉強するもので、作曲家たちの多くがバッハの対位法を勉強していてロマン派以降の音楽に沢山の影響があります。
なので、バッハの対位法を分かっておくことはロマン派以降の作品を演奏する上でも大切です。
またインヴェンションなどバッハ自身が作曲の技法を自分の弟子に教えるために書かれているので、簡潔で分かりやすい対位法であるのも、選曲されている理由の一つでしょう。
こういった音楽の基本的な作曲の技法を理解して演奏しているか。という事を短時間で判断するのにバッハは課題として最適であると考えられます。
演奏でどんなことが聴かれているのか
バッハを演奏することで伝わることはこんなことです。
- 対位法を理解しているか
- 各旋律を独立した旋律として演奏できているか
もう少し詳しくいうと…
- テーマ
- 対旋律
- 同型反復進行
- 転調
- 解決するところ
対位法の中にあるこういったのがちゃんと表現されているかと言うところを聴かれています。
現代のピアノで演奏するので、特に聴こえてくるポイントは
- タッチの変化
- 変化に応じた音色
- フレーズの始末
このあたりが演奏の聴こえ方に大きく影響しています。
これについては、以前にこちらに記事でも書いていますのでよかったらどうぞ
バッハが苦手な人の共通点
バッハが苦手…という人の話を聞いていると、こんな共通点があります。
- 習っていた先生がバッハが嫌いだった
- ちゃんと教えてもらえなかった
バッハ好きの先生に対位法の学び方を楽しく教わると、ピアノを弾くうえでこんなに楽しい教材はないのではないかと思います。
対位法を学び始める初動がかなり大きな影響があるかもしれません。
バッハの苦手を克服する方法
最初は苦手でも、ちゃんと学べる環境で対位法が大好き!という先生に出会えれば苦手は克服されていくと思います。
また、オケや室内楽の分野に興味をもちスコアを読むようになると、バッハ作品の大切さに気付くこともあります。
ムリに好きになるというよりは
興味を持つ方法を探す
というのが良いと思います。
まとめ
バッハがコンクールや受験の課題に出されている理由など、いか4つのポイント
- バッハがコンクールや受験の課題に出される理由
- 演奏でどんなことが聴かれているのか
- バッハが苦手な人の共通点
- バッハの苦手を克服する方法
解説しました。
作曲技法の理解がある演奏は説得力が増します。また演奏のブレも少なくなっていくので苦手はなるべく克服できた方が良いと思います。