コンクールの審査員が聴いている演奏のポイント
今回はコンクールの審査員たちが演奏をどのように聴いているのかについてです。
これは受験者には気になるところですよね。
色んな審査員がいる…けれど通過する人たちは、いつもだいたい同じ顔ぶれだったり、どこかのコンクールでも常に通過していたりします。
そう考えると、どの審査員が聴いても通過するためのある程度の基準があります。
審査員たちはどのように演奏を聴いているのか、結論から言うとこんなところを聞いています。
- 音楽として聴こえているか
- 技術や音楽の理解の基本的なところがクリアできているか
- 心をつかむ何かがあるか
では解説していきます。
【コンクール】審査員が演奏のどういった所を聴いているのか
【コンクール】
審査員が演奏のどういった所を
聴いているのか
コンクールの審査は、ある程度のレベルに至ると音楽的な好みなども影響しますが、基本的な事の聴き方はほぼ一致しています。
なので、この点をクリアできていないとなかなかコンクールで結果をだすというのは難しいことになります。
では審査員が聴いているポイントについて以下
- 音楽として聴こえているか
- 技術や音楽の理解の基本的なところがクリアできているか
- 心をつかむ何かがあるか
深掘りしていきましょう。
音楽として聴こえているか
審査は短い時間で行われるため、細かい事よりも聞こえてくる演奏が音楽として成り立っているかどうかでざっくりと判断しています。
なぜなら基礎力があり音楽の理解があって演奏しなければ音楽としては聴こえないからです。
※音楽として聴こえる演奏とは、母国語が違和感なく聴こえているような状態と同じ。
技術や音楽の理解の基本的なところがクリアできているか
表現に違和感がある場合は技術的な問題、また解釈の問題がないかを判断します。
楽曲の細かい注意を気にする審査員もいれば、全体的な流れやキーポイントに絞って聴いている審査員もいます。
心をつかむ何かがあるか
パッと聴いた時に惹きつけられる「何か」があるかどうかです。
具体的には
- 音色
- フレーズの取り方
- バランス
このあたりに大きなポイントがあります。
技術的にレベルをクリアしていて、しっかりと勉強された演奏にプラスその演奏者の持っているバランス感覚や呼吸などのセンスが審査員とリンクすれば、さらに演奏を良い方向で聴いていただける傾向があります。
まとめ
コンクール審査員が演奏のどういったところを聴いているのかについて以下の3つ
- 音楽として聴こえているか
- 技術や音楽の理解の基本的なところがクリアできているか
- 心をつかむ何かがあるか
解説しました。
審査員側も数時間に何十名もの演奏を聴かなければならない過酷な状況なので、これらをほぼ一瞬で判断しています。
楽曲によっては少し先まで聞いてみないと分からない曲もありますが、演奏し始めから1~2分のうちにほぼ評価は決まっています。
審査員も千差万別で評価に個人差があります。
世の中の万人に好かれることがないのと同様、すべての審査員からの評価を得ることは難しいことです。
しかし基本的な事ができているか音楽を理解して演奏しているかは共通した認識です。
ここを押さえて取り組むことが、コンクールにチャレンジする人には大切かなと思います。