ピアニストが実践する難曲を弾ききるための5ステップ
今回は、自分のスキルよりちょっと難しいな…という曲を弾ききるためのお話です。
演奏のスキルアップをはかるために重要な事の一つに、自分のレベルよりも少し難しい楽曲に挑戦することが挙げられます。
うまく難曲に取り組んで、スキルアップ出来たらいいですよね。
この記事ではこんな5つのステップをご紹介します。
- 本番を設定する
- 弾けるようになるまでの期間を大まかに見積もる
- 楽曲を練習しやすく区切る
- 区切った箇所にトリアージをつける
- 難度による差を埋める練習をする
【ピアニストも実践】難曲を弾ききるための5ステップ
【ピアニストも実践】難曲を弾ききるための5ステップ
簡単に弾けてしまう曲も音楽を楽しむ上では大事ですが、技術的なことや音楽的なことをさらにアップしていこうと思うと、少し難度の高いものにチャレンジするという事が重要になります。
心が折れない程度の選曲をすることもポイントです。
では以下の5つ
- 本番を設定する
- 弾けるようになるまでの期間を大まかに見積もる
- 楽曲を練習しやすく区切る
- 区切った箇所にトリアージをつける
- 難度による差を埋める練習をする
さらに深掘りしていきましょう・
本番を設定する
弾こう!と決めた楽曲をいつの本番にのせるかを設定します。
本番で弾くという大きな目的地が決まっていないと取り組み始めてからやっぱりできない…と放棄してしまう事が可能になり、結局弾ききれない事が殆ど。
モチベーションが落ちないためには、本番までの距離も遠からず近すぎずというの大事です。
直近で仕上げるのは難しい場合は半年から1年以上先に設定して、しばらくの間は他の比較的容易な楽曲と並行して準備をすることになります。
弾けるようになるまでの期間を大まかに見積もる
難曲を弾ききるために必要なのは、譜読み期間を長めに設定すること。
完璧を目指すよりは、出来るだけ多くの情報を楽譜から時間をかけてよむことに費やすことが大切。
ダラダラとした印象の譜読みになるので、はたからはまだ弾けないのかと横やりが入る可能性もあります。
横やりを入れる近しい人間には状況説明を、そして難曲を仕上げる事に理解のある先生の指導を受けるのが良い。
急激に仕上げることは、かなり脳も身体も消耗して演奏後に憔悴してしまう危険がアリ。
楽曲を練習しやすく区切る
難曲は、構成が複雑であったり要素が多種多様なため、一度に見れる量が限られています。
挫折しないためにも、まずはなるべく細かくパーツを分けて練習に取り組む。
区切った箇所にトリアージをつける
パーツ分けが出来たら、ざっと弾いてみた時に比較的読みやすい所と全然楽譜も読みづらく音も入ってきづらい箇所があります。
その読みにくさ弾きにくさに合わせて、だいたい5段階くらいのトリアージを付けておく。
難度による差を埋める練習を積む
トリアージを頼りに、難度の高いパーツから譜面を読んでいく。
難度の高い場所の読み方
- ざっくり両手でゆっくり。
- 左右どちらの手で音を拾うかや運指など
- ややこしい和音などをピックアップして響に耳を慣らす
- 区切る箇所をずらしながら、練習箇所を長くしていく
数日は一進一退ですが、しばらくすると…人によりますが3~10日くらいで弾け方に変化が現れてくるので、次は
- テンポを少しだけあげてみる
- 運指などがそのテンポに合わなければ再考
- 流れに慣らす
【テンポアップ必須アイテム】
まとめ
難曲を弾ききるための5つのステップ
- 本番を設定する
- 弾けるようになるまでの期間を大まかに見積もる
- 楽曲を練習しやすく区切る
- 区切った箇所にトリアージをつける
- 難度による差を埋める練習をする
解説しました。
どんな難曲でも、仕事でギャランティが生じる場合は短期間でも仕上げなければいけませんが、勉強しようというスタンスでの挑戦では、楽曲と丁寧に、そして嫌いにならないように向き合う必要があります。
はやく弾けるようになりたい!と渇望する人は譜面をまず暗譜することを。
あまりしんどくなく弾けるようになりたい人は、遅くとも本番の1か月前まで(2か月以上あるとなお良い)に暗譜する事を目標に、上記の工程をある一定の回数や時間でノルマをこなすようにするとよいでしょう。