同じようで実はものすごく違う演奏~上手い下手の分かれ道~
すごく良く弾けているけど、でも何かが違う…。そう感じたことはありませんか?
- 同じような感じで弾いているつもりだけどなんか違う
- 弾いている時はいい感じだけど、録音を聴くとなんか違う
- 録音した感じは良いけど、ライブになった時に違いを感じる
このように感じている人に向けて、演奏のどういったところに歪みがあり、差ができてしまうのかをお話していきます。
この記事で分かること…
- 演奏の残念さが生まれやすいポイント
- 同じようで違う演奏になる理由
演奏の残念な歪みが生まれやすいところ【上手い下手の分かれ道】
演奏の残念な歪みが
生まれやすいところ
【上手い下手の分かれ道】
良いんだけど、なんかちょっと残念だなという演奏には、以下のポイントにおいて特徴的な傾向がいくつかあります。
- フレーズ
- デュナーミク
- 和声感
- 流れ
- タッチ
この中で分かりやすく表出するところにフォーカスして、歪を生む残念ポイントを深掘りしていきましょう。
フレーズ
フレーズのトップとボトムに表現が過不足な傾向があります。
原因の1つびにはフレーズの呼吸が出来ていない、あるいは乱れていることが挙げられます。
音楽が自分の呼吸と合っているか客観的にチェックしてみましょう。
デュナーミク
デュナーミクの解釈のパターンが足りていない、あるいはズレてしまっているため、以下のようなことが起こっています。
- 表現がオーバーすぎる
- 起伏がない
原因は楽譜上のデュナーミクの解釈に問題があります。もう一度楽譜をよく見直すことが大切です。
いい感じに演奏している演奏家に、実践的なデュナーミクを習うと直感的に理解ができるようになります。
和声感
残念ポイント
和声感が足りないと以下のようなことが起こります。
- 適切な音色で演奏できていない
- フレーズが収まらない
- 単調になる
原因は和声を理解していないことです。表面的な理解ではなく本質的な理解をして感覚化されていないと、音楽の色彩だけでなく音楽全体の動きにも影響があります。
まずは和声と楽曲分析を学び、実践的に演奏家のレッスンを受けることが大切です。
流れ
楽曲の流れにおいて以下のようなことが起こっています。
- 呼吸が出来ない
- 速度変化に違和感
原因は拍の感覚にあります。メトロノームの活用をすることと、メトロノームがなくても想定した拍が刻めるようになることが大切です。
タッチ
2つの両極的な残念ポイントがあります
- 腕や関節を固くして音を出している
- 脱力しすぎてたり、力が入りすぎていたり
原因はタッチのヴァリエ―ションが少ないことと技術力不足。基礎練習を積み基礎力をあげ、また色んな時代の作品を弾く事も大切です。
同じようで違う演奏になる理由
ピアニストの演奏を真似てみたり、上手な人の演奏を模倣しようとして、いい線まで行くけど何か違う…。という感覚は、芸能人やモデルさんに似ているといわれる一般人が、似ているだけでその芸能人やモデルさんではないのと同じです。
またご本人より、似ていると言われる人に少し残念ポイントがあるのが特徴です。
演奏もそれと同じで、真似ようとしてもその人にはなれません。だからと言って独自の方法だけでもうまくいかない。他人からの影響の匙加減は、結構微妙な配分だったりします。
他人の演奏は参考にしつつも自分自身の演奏スタイルを見つけていくことがとても大事です。
まとめ
それぞれのポイントで少しずつの違いであったとしても、複数あればかなりの違いになってしまいます。
- フレーズ
- デュナーミク
- 和声感
- 流れ
- タッチ
この項目の残念になってしまうポイントを少しずつ改善していくことで、より理想的な演奏へと近づいていくことができるでしょう。
しかしこれらは、残念ながら頭で考え理解したとしても、音としてのストックが自分自身にない場合はなかなか音として表現するのが難しいポイントでもあります。
現役の演奏家はこういったポイントをかなり脳をエコに使って自然に表現するすべを持っています。
そういった演奏家のレッスンを受けることで得るものが多い事なので、行き詰っている場合は積極的に実践的なスキルを学びに行くことも大切です。