ピアニストはスタッカートを切る以外にも色んなことをしている
今回はスタッカートについてのお話です。
ピアノ演奏技術の中でも難しいスタッカート奏法ですが、上手く弾けなくて困ったことはありませんか。
スタッカートの奏法で困っている人は、もしかしたら弾き方が間違っているのかもしれません。
この記事では弾きにくいスタッカートについて
- スタッカートの認識が間違っていないか
- スタッカートの種類について
この2点を解説していきます。
【ピアニストが解説】弾きにくいスタッカートは認識の誤りにあり!?
【ピアニストが解説】弾きにくいスタッカートは認識の誤りにあり!?
スタッカートの基本的な意味に加えて音楽的なニュアンスを楽譜上から読み取らなければ、誤ったスタッカートを演奏してしまいます。
ではスタッカートについて
- スタッカートの認識が間違っていないか
- スタッカートの種類について
深掘りしていきましょう。
スタッカートの認識が間違っていないか
スタッカートが弾きにくいと感じる人には、共通の誤った認識があります。
弾きにくそうに弾いている人に
「スタッカートとはどういう意味だと思っていますか?」
と質問すると帰ってくる答えが2つ。
- 短く切る
- 跳ねる
短く切るという認識の人は、どんな音符に書いてあったとしてもスタッカートは強い音でとても短く突くように演奏してしまっています。
スタッカートを見るたびに音をものすごく短く切ってしまい、音が鳴らなかったりコントロールが効かなくなってしまいます。
跳ねるという認識の人は、スタッカートの奏法が単一で、跳ねると演奏不可能な箇所で跳ねれずに自滅してしまっている事が殆どです。
スタッカートの基本の意味は「音を短く切って演奏する」ですが、短くといっても絶対値があるわけではなく、だいたい書いてある音符の半分の長さくらいが目安です。
スタッカートの種類
スタッカートは切るだけではなく以下の3つの意味があります。
- 切る
- アクセント
- フレーズの終わり
詳しくはこちら ⇒ スタッカートの意味は1つではない!?
細かいパッセージのスタッカート
跳ねたり、切ることに考えがフォーカスすると絶対弾けないスタッカートです。
これらのスタッカートにはleggieroの意味で書かれている事が多いと思います。
以下のような奏法で演奏します。
- 指先を鍵盤から離すタイミングをはやくする
- 中手指節関節(指の付け根の関節)から指を上げる動作が主で、手首や腕はあまり上下には振らない
音と音の間隔があるスタッカート
1音だけ、また音と音の間隔があるスタッカートは、指先で鍵盤をとらえてから手首や腕を連動させて上げます。
その力加減によって、固い強い音、柔らかい弱い音などの音色もコントロールしていきます。
その意味は切る事が目的というよりかは、フレーズのニュアンスや音色のヒントとなるように記されている事が多いと思います。
まとめ
スタッカートは、書かれている音符の音価によって意味もニュアンスも変わります。
それに伴って奏法も変えていく必要があります。
切るや跳ねるの呪縛から解放されると表現の幅がぐっと広がりますので、しっかり理解しておくと良いと思います。