スタッカートの意味は1つじゃないのだよ

2019年9月9日音楽記号・音楽用語,読譜,ソルフェージュ,楽語

今回は楽譜でよく見るスタッカートについてのお話です。

あなたは楽譜に書かれているスタッカート(音符のたまの上または下に記された小さな点)という記号の意味を問われた時、何と答えますか?

ミャウジ
ミャウジ
え!切る…だけじゃないの?
だけじゃないの。あと跳ねるって言う人もいるね。結果的にそうなるときもあるけど、意味としては違うかな。
かずねぇ
かずねぇ

スタッカートを

その音を切る

という意味でとらえて演奏すると表現できなかったり、音楽がおかしくなってしまうことがあります。スタッカートが書かれているから音を切って演奏すると違和感だらけになってしまうというようなやつです。

実はスタッカートには切る以外にこんな意味があったりします。

  1. その音を短く切って奏する
  2. アクセント
  3. フレーズの終わり

また演奏楽器によって細かいニュアンスが違う場合もあります。

ここではピアノで演奏する時の代表的な解釈3つを解説していきます。

【ピアニストの読譜術】スタッカートの意味は1つじゃない!?

楽譜に書いてあるスタッカートを「切る」という意味でとらえて

なんか弾けない!!!

音楽がおかしい!

と感じた時は別の意味として解釈する必要があります。

では「切る」と切る以外の解釈についてさらに深掘りしていきましょう。

  1. その音を短く切って奏する
  2. アクセント
  3. フレーズの終わり

その音を短く切って奏する

基本はその音を切って奏するという意味です。目安は「・」はその音の半分程度の長さになるように、「▼」のような形のものは、1/4くらいの長さ。

注意

短く切る、または跳ねるというのは正しくない場合があります。上記の長さの目安からもわかるように、どんな音に記されたスタッカートなのかによって、短くなく跳ねない場合も多くあります。

アクセント

切って奏することによって生じる強めの打鍵によるアクセントのような音をあらわしている場合があります。

また細かいパッセージ内にどう考えても物理的に「切れねーよ!」といスタッカートは、アクセントの意味でそこがメロディーラインという事を示していることもあります。

フレーズのおわり

切ることも、アクセントで弾くことも、どうもおかしい…というスタッカートがあります。

それはスラ―がかかった音型の最後の音にポツンと「・」が打たれていたり、メロディーラインが一区切りされているなぁと感じる最後の音に記されていたりするやつです。

それらの「・」は、フレーズの終わりを表しており、弱くそっと演奏する指示です。

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まとめ

切る以外にも意味があるって知らないで演奏してしまうと、ひたすら切る事に囚われ

「弾けない…、なんか違う…」

と困ってしまいます。

スタッカートに限らず、sf、decrescendo、sostenutoなどにも、作曲家によってニュアンスがプラスされていたり、習う本来の意味とは違う意図で書かれているものも多くあります。

記された楽語に違和感を感じたら

「もしかしたら他に意味があるのかも…」

と、考えてみましょう。

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