【ダニングクルーガー効果】演奏やレッスンを自賛する人の違和感の正体
今回は、演奏やレッスンの自慢をする人から受ける「違和感」についてのお話です。
ものすごく演奏が出来るふうであったり、ものすごいレッスンをしているようにアピールする人がいます。
しかし実際に演奏を聴いた時やレッスンを受けた時に
…あれ?
という違和感を感じたという経験はないでしょうか。
これらの違和感が分からない人というのは、
正しい判断が出来ない人
です。
多くの人が「それが事実どうか」を検証する労力を疎みます。
そのため疑う事を知らず妄信してしまう傾向があり大変怖いことです。
自賛がいかに違和感のあることか。
それが分かる人が感じるものはどういったところにあるのでしょうか。
この記事では自画自賛する人についてこんなことを深掘り解説していきます。
- 自画自賛する人の特徴
- 搾取常習者
- 異常な競争心
- 人を無駄に褒める
- 違和感の正体
- ダニングクルーガー効果
- 自己愛性パーソナリティ障害
【ダニングクルーガー効果】演奏やレッスンを自賛する人の違和感の正体
【ダニングクルーガー効果】演奏やレッスンを自賛する人の違和感の正体
自分の能力のアピールは仕事をしていく上では大切なスキルです。
しかしそれがあまりにも行き過ぎていたり、事実とは異なる場合には違和感があります。
自賛する人の特徴や違和感の原因について以下を深掘り解説していきます。
- 自画自賛する人の特徴
- 搾取常習者
- 異常な競争心
- 人を無駄に褒める
- 違和感の正体
- ダニングクルーガー効果
- 自己愛性パーソナリティ障害
- テイカー・マニピュレーター
自画自賛する人の特徴
自画自賛する人の特徴
- 素晴らしい事をすべて自分に絡めて話す
- 自分がいかに素晴らしいかをアピールする
- 他人からの称賛をアピールする
- 他人のアイディアであっても自発的なアイディアのように話せる
- 地位や知名度の高い人と知り合いであるという事をアピールする
- 自分の功績のアピールがすごい
- ポジティブがすべて自分に絡んでいる
自画自賛する人の中には「利己的帰属」の人もいます。
利己的帰属…人のモノやアイディア、手柄を自分のものにしちゃう人のこと。
利己的帰属についてはこちらで詳しく解説しています。
搾取常習者
自賛者の多くは、称賛を得るために必要な情報やアイディアに対してものすごいアンテナを張っています。
そして搾取を搾取と思わない傾向があります。
欲しい情報が見つかったときには、それが身近な人からや、あるいはネタ元がバレているにもかかわらず、平気で搾取して自分のアイディアのような振る舞いをします。
人から称賛されるためなら手段を択びません。
いいなと思う事に対して素直で貪欲とも言えますが、搾取された側はたまったものではありません。
異常な競争心
自賛者は自分が一番であることで安心感を得ます。
良く言えば一番になるためにはものすごい努力が出来る人でもありますが、不安が元凶なので
- 手段を択ばない
- ルールを守らない
傾向があります。
ターゲットにされた側は全く持って競争相手だとは思っていにもかかわらず、何かにつけてマウントや煽りをしてくる人もいます。
また自己卑下して弱者になり心優しい他人から譲ってもらう事で目的を達成する厄介なタイプもいます。
人を無駄に褒める
自賛者の中には、他者を無駄に褒めてくる人がいます。
物事や心遣いに対する謝辞や、はっきりしたコレといった事に褒めるのではなくリアクションに困るような褒め方をします。
これはその人を褒めることによって、
- 優位に立ちたい
- 自分をほめて欲しい
こんな心理があります。
ちょうどよく心地よい褒めはモチベーションアップにもつながりますが、間違った褒めは言葉の凶器になります。
【関連記事】
褒めすぎは違和感であることについての関連記事はこちら ⇒ 褒めるレッスンの落とし穴
【関連書籍】
違和感の正体
こういった自画自賛する人には以下のような心理的な説明がつきます。
- ダニングクルーガー効果
- 自己愛性パーソナリティ障害
- テイカー・マニピュレーター
ダニング・クルーガー効果
自賛者から感じる強烈な違和感は、認知科学の観点ではダニング・クルーガー効果と呼ばれているものです。
見分ける大きなポイントは
ユーモアがあるかないか
という研究結果があります。
ダニング=クルーガー効果(ダニング=クルーガーこうか、英: Dunning–Kruger effect)とは、能力の低い人物が自らの容姿や発言・行動などについて、実際よりも高い評価を行ってしまう優越の錯覚を生み出す認知バイアス。
(中略)
ユーモアセンス、文法知識、および論理的推論などのテストにおいてそれぞれ最も低い得点を記録した人は、それぞれ自身のパフォーマンスおよび能力を過大評価し、優秀な学生ほど自分の能力を過小評価する傾向があったという研究結果が出ている。
引用元:Wikipedia
【参考文献】
自己愛性パーソナリティ障害
自賛する人は自己愛性人格(パーソナリティ)障害である場合もあります。
ポジティブな発言のようだがよく聞けば自慢話ばかり。
そこには根深い劣等感があります。
自己愛性パーソナリティ障害(じこあいせいパーソナリティしょうがい Narcissistic personality disorder )とは、ありのままの自分を愛することができず、自分は優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込むパーソナリティ障害の一類型である。
(中略)
自己愛性パーソナリティ障害の人物は傲慢さを示し、優越性を誇示し、権力を求め続ける傾向がある。彼らは称賛を強く求めるが、他方で他者に対する共感能力は欠けている。一般にこれらの性質は、強力な劣等感および決して愛されないという感覚に対する防衛によるものと考えられている。
引用元:Wikipedia
【参考文献】
テイカー・マニピュレーター
人間関係をおかしくしてしまう人の多くを占めるのがこれ。
テイカー(奪う人)はこんなものを奪います
- 時間
- 情報
- 能力
- アイディア
- 心
マニピュレーターは心を操作して攻撃してきます
- 問題のすり替え
- カバードアグレッション
- 被害者面
テイカー・マニピュレーターについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
何故しばしば出会うのか
世の中には承認欲求のかたまりの人が一定数います。
また音楽は演奏でも指導でも、人前で表現して世間に認知して頂いて初めて成り立つ職業。
自分をよく見せようとすることが恒常的に行われています。
なので、しばしば出会うと考えられます。
まとめ
自画自賛する人は、その正体が分からない人にとっては魅力的に見えることもあるかもしれません。
また自己検証ができない人はうわさによって判断してしまいがちです。
それで幸せであればよいのですが、多少なり違和感を感じるのであれば「どういう人なのか」を知ることは大事です。
違和感は直感からくるもの。
そして直感とは、それまでの経験の蓄積から発せられる瞬時の警告なので、その正体は知っておいて無駄ではないはずです。