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基礎練習や譜読みに応用できる脳の有難い能力

基礎練習, 読譜, 演奏

大変そうな曲をスキルのあまりない人が演奏すると本当に大変そうに見えるのに、プロが弾くとらくらくと弾いているように見えることがあります。自分は一生懸命練習しても弾けないのに何でプロは弾けるの?と悩んでる人もいるでしょう。

ミャウジ
ミャウジ
ずっと弾き続けてると、難しいとかはあんまり思わなくなるかなぁ。
難しくなさそうに弾いているのは、ちゃんと理由があるんだよ。それが分かると、譜読みや基礎練習に応用することができるよ。
かずねぇ
かずねぇ

プロがらくらくと弾くのにはいったいどういった理由があるのでしょうか。そして基礎練習や譜読みにどのような役立ち方をするのでしょうか。では以下を見ていきましょう。


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プロは考えながら弾いていない

難しい曲や難しい箇所は、スキルの甘さや練習不足などによって、どうしても思考のスポットが当たってしまいます。注意しながら乗り越えたい、また不安だから出来るだけ安全に通り過ぎたい、などと色々な邪念も生まれやすいのが演奏の難所でもあります。

考えながら、ミスを防ぎながら演奏するとどうしても委縮したり音楽が小さくなったり、難しいんだろうなぁと聴き手に伝わってしまう情報が多くなります。

上手いピアニストは難所が来てもあまり何も考えていません。それまでの技術力の蓄積があり鍛錬することによって、考えるというプロセスを経ずに効率的に脳から身体が反応するようになっているからです。

考えていないので、難しそうな情報は身体からは発せられず、らくらくと弾いているように見えるのです。

何が起こっているのか

ピアノ演奏スキルの解明 という論文によれば、経験を積むことで脳がエコ仕様で動くようになっているからだという事らしい。

プロピアニ ストが複雑な手指動作を行なう際、脳の運動関連脳領域の賦 活量はピアノ未経験者よりも少ないことが知られており、これは音楽訓練により手指運動時の脳賦活量の効率化が進んだと考えられている。

ピアノスキルの解明 より

これは例えれば、見知らぬ土地で、行先までを地図を見たり人に聞いたり、交差点名を憶えながら進んでいくというのが未経験者だとすれば、家から通い慣れた職場や学校へぼーっとしながらたどり着けるのがプロだといえます。

基礎練への応用

上記の論文には、ピアノ未経験者が数日指を動かすと脳が効率的に働くように変化することも書かれています。そして、一度身につけたスキルは一定期間が経っていても衰えず、また、訓練しなかった方の手の動きにも脳的に変化が見られたという実験結果がでているそうです。

長期的に演奏している身では、体験的には数日練習をしなければ、かなりの衰えや違和感を感じますが、一時的に楽器に触れない事があったとしても、それほど悲観的にならずとも良いと捉えられます。

脳が憶えてくれているというとてもありがたい働きを基礎練で活かせるのであれば、バリエーションに富んだ基礎練のローテーションを組むことができ、スキルアップにつながると考えられます。

譜読みへの応用

脳がある程度憶えてくれていて、継続する事によって効率的にこなしてくれるという性質は、譜読みにおいても役に立ちます。

譜読みも基礎練同様、しばらく間があいてしまうと、やり方を思い出すのにモタモタしてしまいますが、継続的に譜読みを行っていると、譜読みのプロセスが効率化されていくため、一度に多くの作品の譜読みを並行して行う事ができます。

継続的に行っておくことで、一度ざっと譜読みした楽曲を少し寝かせておいたとしても、忘れている部分が少なく、また少ない回数で弾けるようになっていきます。

まとめ

こういった脳の性質からピアノ演奏の何故へのアプローチというのはとても興味深いものです。心の問題、考え方の問題、練習不足、スキル不足…などの悩みを、少し違った角度から見ることによって、解決や向上の手掛かりになることでしょう。


【論文の著者の1人が書かれた演奏と脳科学の興味深い本】


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