あまり演奏しなくなってしまった先生に何が起こっているのか
「澱(よど)む水に芥(あく)溜まる」という言葉をご存じですか?
これは、何もしなければそこにアクがたまってしまうけど 常に活動していると、沈滞とか腐敗の現象は起きない ということの例えです。
というわけで、今回は演奏しなくなってしまうとどうなるのかについてのお話です。
音楽家や演奏家、そして先生と言われている人たちが、皆同等に演奏スキルや演奏経験があるわけではありません。
演奏し続ける事は大変な事です。
しかし様々な事情で演奏しなくなってしまう人も多くいます。
そんな場合に起こることについて以下3つを解説していきます。
- テクニックが落ちる
- 音楽が古くなる
- 失敗を恐れてさらに演奏頻度が下がる
【澱む水に芥溜まる】演奏頻度が低くなるとどうなるのか
【澱む水に芥溜まる】演奏頻度が低くなるとどうなるのか
演奏するにはどうしても練習時間の確保が必要になってきます。
持っているポテンシャルが高かったとしても、演奏することは身体を使うことであるため、恒常的に継続する必要があります。
さまざまな事情で練習することがままならなくなってしまうことがあります。
それが悪ではありませんが、どうしても起こってしまう現象があります。
知っておくだけでも練習を継続するモチベーションの一つになるのではないかと思います。
では以下を深掘りしていきます。
- テクニックが落ちる
- 音楽が古くなる
- 失敗を恐れてさらに演奏頻度が下がる
テクニックが落ちる
頻度が下がれば、準備にかける時間も減ることになる場合が多く、必然的にテクニックは落ちてしまいます。
演奏頻度が高くても扱う楽曲が難易度の低いものばかりだと、テクニックが落ちます。
音楽が古くなる
クラシック音楽の演奏は変化がないものと思われがちですが、5~10年くらいのペースで音楽や表現スタイルの流行が変わります。
常に若い世代との接触があり積極的に音楽を進化させていくことをしなければ、時が止まったままの音楽を演奏して古く感じます。
昔に習ったスタイルのまま演奏してる人は結構多く、それも一興ではありますが時代を感じます。
失敗を恐れてさらに演奏頻度が下がる
本番で緊張する3つの理由 にも書いていますが、頻度が下がると演奏が非日常になってしまうので緊張を伴ってアクシデントが起こる確率が高くなります。
それがトラウマとなり、ますます演奏から遠ざかってしまう傾向があります。
まとめ
演奏頻度が下がるとどうなるのかについて以下解説しました。
- テクニックが落ちる
- 音楽が古くなる
- 失敗を恐れてさらに演奏頻度が下がる
辛辣な内容かもしれませんが、筆者自身もヒシヒシと感じていることで、自戒もこめてこの記事をかきました。
そもそもに演奏スキルが高く、コンクールなどに入賞している人などはポテンシャルはありますが、それでも頻度が下がると、仕上げ方や本番の乗せ方などを忘れてしまい、元に戻すのに労力がいります。
演奏は日々進化していくものなので、どんな形であれ演奏をし続けるという事はとても大切ですね。