ピアニストの「ピアノが弾けている」とはこういうこと
今回は、ピアニストが「弾けている」という感覚がどういった状態なのかを3つに絞ってサクっと解説していきます。
自分自身が「弾ける」と感じる状態は個人差や演奏に対するスタンスでも大きく変わってきますので、ここでは一音楽家の一意見としてお楽しみ頂けますと幸いです。
結論から言いますと「弾ける」という感覚はこんな状態です。
- 音符とか楽譜の事を考えないで弾ける
- 音をドレミじゃなく認識している
- ファンタジーが見えている
これの逆が弾けていないという状態に当てはまります。またそれは別記事で解説していきますね。
ではこの3つを解説していきます。
【ピアニストが解説】弾けているという感覚ってどういうもの?
【ピアニストが解説】
弾けているという感覚ってどういうもの?
弾けているという感覚は自分が感じるものなので、実際に弾けるのとは別として考えて下さい。
楽譜を見ながら音を拾ってそれっぽく演奏する事ができるピアニストが出す音は、初見でも音楽になっている事が多いですが、それでも自分の中の感覚として「弾けてる」「イマイチ」が存在します。
また、室内楽や伴奏など相手がいて「演奏しながら対応する」というコマンドがある時は、また少し違った感覚です。
ここでは独奏についての「弾けている」という感覚についてをお話します。
その感覚はこんな感じです。
- 音符とか楽譜の事を考えないで弾ける
- 音をドレミじゃなく認識している
- ファンタジーが見えている
アンサンブルでもこれらの感覚に近い所に自分のパートがないと、対応しきれない事もしばしばあるので重要かなと思います。
では深掘りしていきましょう。
音符とか楽譜の事を考えないで弾ける
演奏中は音符や楽譜の事を考えるとミスを誘発します。
よくレッスンなどでは
「考えて弾きなさい」
という注意をされる事もあると思いますが、これは練習段階でのこと。
演奏する段階になると楽譜の事を考えるとかえってミスを誘発するので、身体から音が出てくるような感覚で弾くようにします。
で、また改善点を考えて練習して、演奏する時は考えない。というサイクルですね。
音をドレミじゃなく認識している
これも上記の楽譜を考えないで弾くのに通じますが、ドレミ…と音名で音を意識していると、聴こえてくる音楽もドレミ…と言う感じがします。
ドレミ…という音名が意識されている時は、音楽の流れが悪かったりバランスが悪い感じがします。
どちらかと言うと、模様や色と言った感覚に近かったりします。
これは共感覚で色調共感覚など視覚的な部分が働く傾向が強い人に多いかもしれません。
ファンタジーが見えている
音をドレミじゃなく認識してる…のさらに先です。
その音楽がどういうイメージでどういったものなのかが、感覚的に分かっているような状態です。
思い描くイメージを表現するのに
- 技術
- 分析
- バランス感覚
練習段階ではこういったものが不可欠ですが、いざ音を出すときは全く感覚的な状態だったりします。
感覚的な状態でなければ「弾けている」という感じにはなってないです。
まとめ
弾けているという感覚はどういうもの?ということで、以下の3つ
- 音符とか楽譜の事を考えないで弾ける
- 音をドレミじゃなく認識している
- ファンタジーが見えている
解説しました。
この感覚で演奏できるようになるメリットが一つあります。それは
全く緊張しない
という事です。
練習する時と演奏する時では弾く事に対しての思考の使い方が違います。
練習の時の思考のまま本番をしようとするからミスを誘発したり緊張したりします。
どれか取り入れられそうなことから、やってみてくださいね♪