【速い遅いだけじゃない!】テンポ(速さ)を表す音楽用語のニュアンスを知ろう
音楽用語で速さを表す語は楽譜の冒頭に書かれていたり曲中でテンポが変わる時に書かれています。
書かれ方は2種類あります。
- 一拍当たりのメトロノームの数字(例:BPM ♪=120)
- Allegroなどの言葉によって
メトロノームの表記の場合は、ただ単にテンポが一拍どれくらいなのかという情報しかありませんが、言葉によって書かれているものにはニュアンスがあります。
え?!速い、遅いだけじゃないの?
そう思われた方は必見ですよ。
言葉による表記に含まれるニュアンスは楽曲の雰囲気を作るのにとても役立ちます。
【速い遅いだけじゃない!】テンポ(速さ)を表す音楽用語のニュアンスを知ろう
【速い遅いだけじゃない!】テンポ(速さ)を表す音楽用語のニュアンスを知ろう
ではまず言葉で表される代表的な速さを見ていきましょう。
- Largo
- Adagio
- Lento
- Andante
- Moderato
- Allegro
- Vivace
- Presto
よく使われるこれらの語はイタリア語です。
こちらに表にしました。
教科書では、遅く、中くらい、速くと習いますが、このように同じ遅いでもニュアンスが随分と違っています。
この意味を分かっていると曲の雰囲気がどのようなものなのかの手掛かりがかなり増えることになります。
この中ではModeratoが一番概念的に難しいですね。速くもなく遅くもなくちょうどよくというニュアンスです。共通認識が持ちにくいのでどれくらいのテンポがよいのかかなり解釈に幅があります。
図の補足をしておきますと、Allegroは「陽気に」ですが陽気じゃない曲にも書かれていますよね。ですから感覚としては陽気なウキウキした時の速さと考えて「快速に」くらいの意味に思っておくとよいです。
ロマン派以降になると母国語で表記している作曲家もいます。例えばシューマンはドイツ語で書いているものが多いし、ドビュッシーやラヴェルはフランス語で書いています。母国語で表記することでさらに深いニュアンスを伝えようとしています。
まとめ
音楽用語の速さを表す語の一歩踏み込んだニュアンスのお話でした。
こちらの記事では、弱めながら遅くについて動画付きで解説しています。