表現が上手くできない・音楽が伝わらない理由と改善方法
演奏をした時に色々表現をしているつもりだけど、聴いてる人にはあまり伝わっていないみたい。表現が伝わらないなぁ、何を改善したら伝わる演奏になるんだろう…と悩んでいる方に
伝わらない演奏はどういう所に原因があるのか
を以下5つのポイントでお話していきます。
- 音の行間
- 音のしっぽ
- 音の密度
- 音の色
- フレーズ
技術もあり楽譜の音や強弱などを忠実にひろって分析も十分にして理解していたとしても、いざ演奏する時に 具体的にどのような表現をすると伝わる演奏になるのか が分かっていないと実際に音となって現れません。
気持ちをこめても残念ながらだけでもどうにもなるもんでもありません。上記の5つのポイントが演奏にどんな影響があるのかを解説していきます。
※今回の記事は、ある程度演奏が出来る前提のお話なので中上級者向けです。
【音楽薄い!】具体的にどのような表現をすれば演奏が伝わるのか 伝わらない5つの原因
【音楽薄い!】具体的にどのような表現をすれば演奏が伝わるのか 伝わらない5つの原因
伝わらない演奏がどういう状態なのかをざっくりというとこの5つです。
- 表現の幅が狭い
- 固い
- ぼやけている
- 単調
- エモくない
1~4はある程度のセオリーで解決しますが「エモくない…」の改善や向上は表現する本人に演奏のエネルギーがないとなかなか解決しません。
エモく弾くには技術ポテンシャルや楽曲の理解に加え演奏に対するパッションのようなもの、そしてそれを表現しうる媒体があることが前提になってきますが、以下の5つをちゃんと改善すれば8割がたは伝わる演奏になっていきます。
- 音の行間
- 音のしっぽ
- 音の密度
- 音の色
- フレーズ
この5つについて「足りない場合」と「多すぎた場合」または「粗っぽい場合」の影響をみていきましょう。
音の行間
打鍵したところから倍音が伸びて次の音までにつながる部分です。各音のつながり全般です。
【行間が狭い】
- 音楽の呼吸がしづらい
- 窮屈
- 和声の変化に対応しきれない
【行間が広すぎる】
- 間延び
- 妙なアゴーギグ
- 退屈
音のしっぽ
行間にも通じるところがありますが、ここではフレーズの終わりと捉えてください。
【しっぽが短い】
- 焦っていく
- テンポが不安定になる
- 雑に聴こえる
【しっぽが粗い】
- きたない
- 品がなくなる
音の密度
各音の扱いや音の鳴らし方です。楽曲によってはそぐわない場合があるので使い分けられるのがベスト。
【密度が薄い】
- スローテンポに耐えれない
- 重厚感がない
- 音のつながりがスカスカする
【密度が濃すぎる】
- 重すぎる
- 深刻になりすぎる
- 軽やかさがない
音の色
音楽を魅力的にする大きな要素です。技術、感覚、知識の3つが揃わないと適切な音色になりません。
【色がない】
- 単調に聴こえる
- 物足りなさを感じる
フレーズ
音楽の抑揚や呼吸すべき場所など。大きな和声の流れの軸と旋律の重力バランスが大事です。
【適切でないフレーズ】
- 呼吸ができない
- 単調
- 酔いそうになる
薄い表現の音楽とは
上記の5つのポイントがなんだか上手くいってないな…という時、物足りなかったり荒っぽい印象の演奏になります。表現が足りない、荒っぽい演奏は「音楽が薄い」と感じられることもしばしばあります。
【音楽を薄くさせる】
- 音の密度
- 音色
【音楽を雑にさせる】
- 音の行間
- 音のしっぽ
- フレーズの処理
どちらにも影響している事ですが大きくわけるとこのようになります。
まとめ
伝わらない演奏は音色や音の密度を改善することで随分と印象が変わってきます。また多彩に聴こえる演奏であっても、行間や音のしっぽ、フレーズの処理などに粗さが目立てば音楽が伝わり難くなります。
演奏が伝わらない原因はこんなところを改善してみると良いです。
- あともう少しの技術力をあげてみる(基礎練習やエチュード)
- あともう少しの音楽の理解を深めてみる(楽曲や和声分析)
伝わらない演奏の原因について解説しました。
レッスンコンテンツ
本編のnote も是非ご覧下さい。こちらは更に詳しく動画付きで練習の仕方や勉強方法を解説しています(解説文付き)