ピアニストも頭を悩ませるピアノの蓋の開け方をどうするか問題
今回はピアノの蓋問題についてです。伴奏やアンサンブルで演奏する時、ピアノの蓋ってどうしたらよいのだろう…と悩みませんか?
奏者や楽器によって音の響きがどうなるか、実際に現場で調整しないといけなくて、意見の違いで問題になることもあります。
ハコの大きさや響によって微妙で、開けるべきか半開か閉めるのか判断に迷う時もあります。
色んな意見がありますが、本記事では以下3つのポイント
- 会場の大きさと設置されてる楽器の響き
- 共演者の音量・音質・音楽のバランス
- 共演者の弾きやすさ
この切り口から解説していきます。
あくまでも一音楽家の一意見です。妄信せずご自身が演奏される時の状況によっては参考にして頂ければと思います。
ピアニストも頭を悩ませるピアノの蓋の開け方をどうするか問題
ラフな人は臨機応変に対応しますが、音にこだわる人はピアノの蓋の問題は結構重要だったりします。
ピアノは他の楽器と共演したとき、無造作に演奏すると必然と音が大きいためバランスが悪くなってしまうのでとても神経を使うところの1つがこのピアノの蓋問題だったりします。
では以下3つ
- 会場の大きさと設置されてる楽器の響き
- 共演者の音量・音質・音楽のバランス
- 共演者の弾きやすさ
深掘りしていきましょう。
会場の大きさと設置されてる楽器の響き
まずは演奏会場の響きがどうか、設置楽器の鳴りがどうかというのが大きなポイントです。
広くて天井が高く、他の共演者の楽器も十分に響く環境で、なおかつ全開でもピアニストがPPの音が出せるのであれば、ピアノの蓋が反響版となり弦が他楽器の倍音を拾って、お互いにより豊かな響きをつくれます。
しかしピアノが会場には大きすぎる場合や、鳴りすぎる場合は蓋の開閉でコントロールする必要があります。
共演者の音量・音質・音楽のバランス
会場のバランスは素晴らしくても、共演者との音楽のバランスが取れない場合はピアノの蓋問題はかなり重要になってきます。
特にピアニストの音楽や音量が大きく共演楽器がそれより控えめな場合は、蓋の開閉でコントロールする必要がある場合があります。
共演者の弾きやすさ
ピアニストの事情を優先したり、聞きかじった正論のゴリ押しは、アンサンブルにおいてはあまり好ましくない事が多いです。
楽器の大きさや音量が全然違うので、ピアノが大きすぎると他の楽器が無理をして音を出してしまうからです。
会場や立ち位置、また共演楽器、奏者によって、心地よく演奏できる感覚が違うので、共演者との話し合いは重要かなと思います。
まとめ
たまに自身の演奏自慢で「蓋を全開でも自分はPPをコントロールできるからなんでもかんでも全開で弾く」という人もいます。
でも、アンサンブルは相手があっての演奏形態なので、ピアニストが前回でもPPが弾ける自慢よりもバランスがどうかの方が大事 かなと思います。
蓋全開での演奏は確かに響は豊かになりますが、全開にこだわってしまいピアノの響きが勝てしまう演奏を聴くとちょっと残念なバランスになってしまう事もあります。
伴奏やアンサンブル演奏をする時、音楽ホールで常々演奏している音楽表現豊かなプロフェッショナルとの共演ばかりではないので、バランスをいかにとれるかがすごく大事です。
伴奏の仕事現場では、相手がいかに気分よく演奏できるかも含めての仕事なので、ピアノ側の正論だけでは決める事はできなかったりします。
ピアノの蓋どうするか問題について以下3つ
- 会場の大きさと設置されてる楽器の響き
- 共演者の音量・音質・音楽のバランス
- 共演者の弾きやすさ
解説しました。
あくまでも一音楽家の一意見です。エンタメとしてお楽しみ頂ければ幸いです。
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