【必見】音楽高校・芸大音大ピアノ科受験に必要な科目と準備
今回は、音楽高校・芸大音大ピアノ科受験に必要な科目とどれくらいの準備ができていたらよいのかについてのお話です。
ピアノやその他の楽器を習っていても、いざ
音楽高校や音大芸大へ行きたい!
と思った時にきになるのがこの3つ
- どれくらいのレベルで弾けていなければならないのか
- どんな準備をすればよいのか
- どこで何を調べたらよいのか
今はネット色んな事がググれてしまうので、かなりの情報を得ることができますが…
音高音大受験にはいくつか専門的な課題があります。
ここでは、どの課題がだいたいどれくらいのレベル必要なのか、また、準備にはどういうことが必要なのかを、ざっくりと以下の内容でご紹介していきます。
- 必要な科目
- 受験に必要なレベル
- 準備の内容さらに詳しく
- 参考資料
- 受験に必要な教材
【必見】音楽高校・芸大音大ピアノ科受験に必要な科目と準備
【必見】音楽高校・芸大音大ピアノ科受験に必要な科目と準備
受験は人生がかかっているので、しっかり納得して準備をして受けたいものですね。
音楽高校や音楽芸術大学は専門的な準備が殆どなので、情報はとても大切です。
では受験に必要な科目とどういった準備をしたらよいのかを以下5つの項目について解説していきます。
- 必要な科目
- 受験に必要なレベル
- 準備の内容さらに詳しく
- 参考資料
- 受験に必要な教材
必要な科目
必要な科目は共通するもと専攻する楽器によって違うモノがあります。
また専攻楽器によってレベルが違うモノもあります。
ピアノの場合
ピアノ専攻の場合は以下のような入試課題があります。
高校
- スケール・アルペジオ
- バッハ 平均律、組曲、パルティータなどより
- エチュード モシュコフスキー、ショパン などより
- 古典ソナタ 単一楽章~全楽章 など
- 新曲視奏
大学
- エチュード
- バッハ
- 古典ソナタ
- ロマン派~近現代楽曲
- 新曲視奏
※学校のレベル、受験年度によって課題曲に幅があります。
その他の専攻する楽器・学問
音楽高校や音大芸大には以下の専攻があります。
- 器楽
- ピアノ
- 弦楽器
- 管楽器
- 打楽器
- 声楽
- 作曲
- 指揮
- 楽理
※学校によって設置されている専攻科に違いがあります。
副科ピアノ
器楽のピアノ専攻以外は必須とされているところが多い。課題としては以下。
- スケール
- バッハ インヴェンション~平均律
- ソナチネ程度~ソナタ程度
ソルフェージュ
主に以下の科目が入試や学校の授業で必須。
- 視唱
- コールユーブンゲンなどの課題
- 新曲
- 聴音
- 和音または和声聴音
- 旋律聴音…単旋律と複旋律
学校によってレベルが違います。簡単なところでは調号も少なく8分音符程度ですが、難関校は連符や臨時記号の数も多くなり、リズムもより複雑化されます。
楽典・音楽通論
音楽理論の基礎的な知識と音楽史や音楽にまつわる知識を筆記形式で問われます。
問題の内容には各学校の特色があります。
各学校によって具体的な対策が必要な問題も多いため、あらかじめ講習や過去問題などで情報を仕入れておく必要があります。
以下に紹介してある教材と過去問を一通りやりつくすことで、ある程度のレベルを確保できます。
英語(一部の学校)
音楽に関する文章問題が外国語で出される学校もあります。選択形式の問題が多いですが、音楽的な基礎知識がないと解けない問題が殆ど。
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受験に必要なレベル
どれくらいのレベルでどの学校というのは、受験する段階の随分前からかなり仕分けされてしまうところです。
それまでの積み上げで目が出るのに時間がかかったり、先生を変わって一気に開花するという事例も多くあります。
なので一概にすべて当てはまるわけではないですが、以下はだいたいの目安としてとらえて頂ければよいでしょう。
- 藝大や付属高校
- 主要コンクールの入賞者レベル。
- 基礎的なポテンシャルに問題が全くない
- 演奏に隙がない
- プロ並み
- 主要な有名公立音楽高校、芸術大学
- トップクラスは主要コンクール入賞者レベル
- 藝高藝大より少し合格者に幅があり
- 有名私立
- 特別コースの特待生クラスは主要コンクール入賞者レベル
- 合格者の幅はかなり広い
入試はコンクールと違いは、その場の演奏だけではなく他の要素も見られるので、コンクール入賞しているから、いないからという事はあまり関係なく、演奏やその人どうかという事をきかれます。
ピアノにおいての受験は、幼少期から小学生中学年、小学生高学年から中学生の頃にある程度レベルが見えていると考えてよいでしょう。
ただし、幼少期のコンクール入賞は実力が十分か否かはあまりあてにはなりません。
特に重要な時期は小学生高学年から中学生。
その頃の取り組みや過ごし方は、その後の演奏レベルにかなりの比重で大きく関係してきます。
どのような準備が必要か
ソルフェージュと基礎力は出来るだけ幼少期に基本的な事をやりつくしておくことがベスト。
幼少時期の取り組みは、後々専攻楽器の演奏にも大きく関わってきます。
有名国公立&私立の理想的な受験準備は以下。
ピアノ
【小~中学生での準備】
- 基礎は小学生の間に、メトロノーム 4分音符=120~144以上
- エチュードは中学生の間にはモシュコフスキーやショパンエチュードを数曲
- 基本的な対位法の理解
- 小学高学年くらいには10分以上の楽曲が弾きこなせる
【中学~高校生での準備】
- 基礎はショパンエチュード表記の2分音符=88が目安
- エチュードはショパンの他、リスト、ドビュッシー、スクリャービンなどにも触れておく
- 古典ソナタの全楽章が弾ききれる
- ある程度の楽曲分析がこなせる
- 40~60分くらいの演奏がこなせる
ソルフェージュ・楽典
- 聴音
- 小学生の間に入試レベルの聴音が取れるようになっておく
- 3和音・4和音の種類の聴き分け
- 複旋律や和声聴音をしっかりやっておく
- 楽典
- 音程や調性などは幼少期に理屈ではなく問題を多く解いて直感的に身体に入れておく
- 音楽用語や調性は楽曲と並行して学んでおく
- 通論や音楽史の知識も出来るだけ多い方がよい
学習には個人差があるため、時期が少し遅くなったとしても伸びる人は伸びるし、早熟な神童タイプのように思えても、その後の学習によっては伸び悩む事例も多くあります。特に楽典は言葉が理解できるようにならないと分からない問題も多い。
参考資料
各学校の入試科目と過去問が載った以下のような本があります。
入試課題のための教材
【視唱の基本的な練習に】
【必須の項目が網羅された一冊。過去問より抜粋の練習問題もあり】
まとめ
音楽高校や音楽大学への受験を考えている人は、まずは情報収集が大切です。そして受験のエキスパートである先生をみつけてレッスンを受けることが次の一歩です。
受験用のレッスンというのは普段のものとは全く違い、その日にそのレベルに到達させるという確かな指導力が必要になってきます。
また、長期的に受験に準備をすることが望ましいため、適切な時期で受験の意思を表示しておく必要があります。
そして幼少期の指導と受験期の指導を両方網羅する先生はなかなかおらず、受験を見据えた場合は途中で先生を変わることも選択しなければなりません。
一般の高校や大学には塾や予備校が数多くあり、受験に向けての準備カリキュラムを探すことはそれほど難しくはありません。
しかし音楽の場合には準備カリキュラムを持つ先生が少ないので、まず選択肢がかなり狭くなり同じ先生に集中するということが起こります。
また昔ほどではなくなりましたがまだまだインサイダーな部分も多い。
なので合わない先生についてしまうと先生を変わることが出来ずに辞めるという選択しか出来ない人も少なからずまだあります。
出来る限りの情報収集と適切な先生選びというのはとても大事になってきます。
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