【魅力的な演奏の秘密】心にぶっ刺さる演奏の特徴
色んな演奏を聴いていて
いいなぁ…
と思う演奏にはどういった特徴と傾向があるのだろうか…と気になりませんか。
演奏は大勢の人にウケるものといわゆる玄人ウケという状態の限られたプロフェッショナルにウケるものに少し違いがあるように思います。
では
ぶっ刺さる演奏ってどんな演奏?
そんな疑問を深掘りしていきます。
心にぶっ刺さる演奏【魅力的な演奏の秘密】
心にぶっ刺さる演奏
魅力的な演奏の秘密
まずはじめに、根本的な価値観の違いによって心にぶっ刺さるのは万人に共通するわけではない事をご理解ください。
本当は自分にはぶっ刺さっていないけれど多くの人がぶっ刺さってるからそうだと思うバンドワゴン効果もあることも。
※バンドワゴン効果とは…多数の人が良いって思ってるんだから良いと選択してしまう心理のこと。
ぶっ刺さるの言葉の意味を深掘り
では、心にぶっ刺さるとは、どういう状態かをまずは解説していきましょう。
心にぶっ刺さる
これらは辞書などでは 心に刺さる、胸に刺さる と同義語として扱われています。
で、調べると…
衝撃というのは、何か外的な力が加わって受けるドーンってやつですよね。
心にドーンと受ける衝撃とはなんなのでしょうか。
では次に衝撃を受けるを調べてみましょう。
心にぶっ刺さるとは心理的動揺がどうやら関連しているようですね。
次は心理的動揺について深掘りしていきます。
分かりやすくするために、心理的と動揺を分けておきましょう。
では、動揺とはどういったさまなのでしょうか。
ここまでを整理すると、つまり…
心にぶっ刺さる演奏とは…
聴いた時に心が不安定になること
…ということになります。
演奏を聴いた時に心が不安定になるとは
以前に規則的にきれいな演奏よりも、少しクセ(不安定さ)がある演奏の方が惹きつけられるという記事を書きました。
この記事でご紹介した魅力的な演奏は処理流暢性が低いという話と通じるところがありますね。
※処理流暢性とは… 脳が情報を分かりやすいもの、分かりにくいものによって、真実や好きなどのバイアスかけちゃうことです。 詳しくは上の記事のリンク先。
詳しくは 魅力的な演奏と好まれる演奏を処理流暢性で考えるに記載しているので、ここでは簡単に処理流暢性の高い低いの演奏の違いを解説しておきます。
【処理流暢性の高い演奏】
- 分かりやすい
- 多数に好まれる
- しかし飽きられやすい
- 教科書的なミスのない流暢な演奏
【処理流暢性の低い演奏】
- 分かりにくい
- 疑わしいためまた聴いてしまう
- 玄人や富裕層に好まれる傾向がある
- 独自の間と音楽のクセ強めの演奏
この処理流暢性のピースを加えると、ぶっ刺さる演奏というのは、
間や独特の節回しなどに
絶妙な不安定さがある演奏
ということになります。
人は慣れ親しまない少しクセのある演奏を聴いた時、疑わしさから様々な感情が生まれその感情と共に演奏を聴く事になります。
感情と深く結びついたことというのはものすごく記憶されやすいので結果的に心に残ると言えます。
よって魅力的な演奏とは
- 不安定さで心を揺さぶり
- 感情と結びついて
- 記憶してしまうことで
- 心にぶっ刺さっている
ということになります。
大衆ウケと玄人ウケの違い
大衆にウケる要素に先にも述べた「バンドワゴン効果」という心理バイアスがかかっているということを述べました。
この効果は少し言葉を悪く言えばみんながイイって言ってるから良いというあまり脳に負荷をかけずに良いと判断しています。
脳への負荷が少ない状態で判断しているというのは処理流暢性の高さにも通じます。
分かりやすいから素人でも刺さる。
しかし長時間は継続されません。
なので処理流暢性の高い大衆ウケする演奏そのものものすごくぶっ刺さるとは言い切れないなと思います。
「心にぶっ刺さる演奏」は聴き手の心を不安定にする要素…間や節回しが独特で処理流暢性低めの玄人ウケするものと言えるのではないか。
というのが私の考察です。