【恐怖】感情で相手をコントロールし生徒の心を支配する危険な褒め方
レッスンでなかなか褒められない…と悩んでいませんか?先生に褒められると練習がんばろう!ってやる気も出てきますよね。
しかし一見褒められているような言葉でも、実はかなり恐ろしい「感情をコントロールする褒め方」というのがあります。
未熟な子供の時はどんな褒められ方でも嬉しいものです。でも褒めの正体をちゃんと知っておかないと後々感情のもつれから人間関係を悪化させることにもなりかねないのです。
前は良かったのに後に嫌いになられてしまったという推移を経験した事がある人は、この危険なNG褒めに事の一旦を発しているかもしれません。
違和感を感じるような褒められ方には褒める側のダークな心理背景があります。またNG褒めをする人は結果的に人が去っていくということもしばしば起こります。
今回はそんなダークな褒め方についてそれは褒めではないよ! という事例と心理を解説していきます。
- 危険な褒め方5選
- 危険な叱り方5選
- なぜ褒め叱りがあるのか
- 効果的な褒めと叱り
【恐怖!NGな褒め】感情で相手をコントロールし生徒の心を支配する危険な褒め方
【恐怖!NGな褒め】感情で相手をコントロールし生徒の心を支配する危険な褒め方
人には褒められたい、頑張った成果を認められたいという欲求があります。レッスンでも叱られるよりは褒められる方が嬉しいですよね。
しかしどういう理由で褒められたり叱られているかよく分からなくて混乱することってありませんか?混乱する理由は褒める側が心を支配しようとしている褒めだから。こう書くとかなりダークな背景があることが分かりますよね。
だから一見褒めているような言葉にもちゃんと違和感を感じられるようになること、それは褒めではないという事を認識することは心を支配されないためにも大事です。
では褒めについて以下を深掘りしていきましょう。
- 危険な褒め方5選
- 危険な叱り方5選
- なぜ褒め叱りがあるのか
- 効果的な褒めと叱り
危険な褒め方5選
危険な褒め方は褒めているようにみせかけ実は「従った事」に対して褒めるというもの。
行動の本質を褒めるのではないため、褒めた人の感情に左右されてしまい結果的に「従う」という状態を作ってしまう大変大変危険な褒め方です。
褒めている方は出来た事ではなく自分に従属した事に対して褒めます。褒める事=自分の立場が上、またはさらに度が過ぎると「自分の所有物」という構図を明確にするために褒めています。
まだ判断の付かない幼い子供と親の間ではよくある関係性ですが、一定年齢を超えた人間にこれをやってしまうのは 服従しろ 以外の何物でもなく、思考停止人間をつくるだけ。大変危険です。
具体的にはこのような褒め方をします
- ◎◎ちゃん、よく頑張ったね、えらいね
- よく先生の言った注意を守りました
- ○○ちゃん、いい子ね
- △△先生の生徒さんだから上手ね
- やたらと無駄に褒める
ではさらに1つずつ詳しく。
◎◎ちゃん、よくがんばったね、えらいね
頑張ったことに対してのオーソドックスな褒め方の一つ。
ですがこれはその子(人)の存在自体を認めたうえでの褒めでなければ、頑張らないと自分はダメな子だと思ってしまう 危険性があり万能な褒め方ではありません。
また大人相手だと心を許している友人や家族から言われるのは嬉しいですが、他人を褒める時にはバカにされてる…とも感じられる言葉で注意が必要です。
よく先生の言った注意を守りました
まさに自分に従った事を褒める言葉。ピアノそのものが良く演奏できたという事ではなく、先生の言ったことを守ったことを褒めているだけなので、基準が先生という大変危険で不確実な褒め方。
○○ちゃん、いい子ね
誰の価値観でのいい子なのかというのが大問題な褒め言葉です。このワードを発した人にとっていい子であるという言葉にすぎない。
△△先生の生徒さんだから上手ね
演奏した本人を褒めているのではなく、その先生に自分の存在をアピールするための褒め。
また、演奏が素晴らしくとも「あなたの力じゃないのよ、その先生に習っているからよ」と暗にくさしているのもよろしくない。
やたらと褒める
気持ち悪いくらい褒めてくるのは、褒めている人に良いように思われたかったり仲良くなりたいというのが根底があります。
人間関係を築く時に褒めて距離を縮めるという方法はあります。社交的には嬉しいですがレッスンとなると改善点の指摘がないのでどうしたらよいか分からなくなります。
なので本質を称賛するのではなく、ただ単に仲良くなりたいと言うだけの場合は何を褒められているのか分からない、というか褒めている人にとって良い人であるということにすぎない場合もよくあります。
危険な叱り方5選
叱られ方も支配的な危険なものがあります。ハラスメント的な叱り方です。改善をするためではなく従わせるためなので、声を荒げたり感情的になったり、人格否定をして心をズタボロにしたりする叱り方は大変危険。
心を追い詰めるような叱り方とNG褒めを掛け合わせるのは洗脳や心理操作でも使われるテクニックなので知っておくことで防衛にもなります。
- 感情的に声を荒げる
- あなたのためを思って という
- 怒鳴る
- 従わない、いう事を聞かないという理由
- 人格否定
情動的な叱り方は危険。感情という不確実なものに起因しているため叱られる方は混乱を極めます。また先生と生徒は明らかに始めから立場の差が明確なので確実にハラスメントになります。
何故、褒め叱りがあるのか
褒めや叱りが存在するのはどちらか一方の問題ではなく支配したいと従いたい人が存在するから。
- 人の上に立ちたい欲求がある人がいる
- 人に従いたいという欲求がある人がいる
危険な褒めや叱り方は欲に起因しているため残念ながら無くなりません。
自ら考えだし自ら行動するのは脳に大きな負荷がかかるので、言われた事だけをやるのは凄く楽なのでs思考停止して人に従いたいと言う人はかなり存在します。
また人には従わせることや支配することでものすごい快感を得ます。自分が誰かに影響を与えているという自己重要感が満たされるからです。これらが相まって褒め叱りが存在しています。
効果的な褒めと叱り
褒めや叱りは相手の成長や改善をうながす時に使われますが、褒めは自分が相手によく見られたい時にも使われます。
ここでは前者の成長や改善をうながすためのものとして解説していきます。指導する立場だとどうしても立場が教える人教わる人という縦の関係性が生まれます。なので「従わせる」傾向が強くなります。
意識的に改善と成長にフォーカスして言葉を選び効果的なタイミングで褒めや叱りを使う必要があります。
- どういったことに対して客観的に何が出来ていて何が出来ていないかを述べ、進歩があったなどの事案に対する成果を具体的に褒める
- 発表会などのイベントで自発的に働いてくれた場合は、とても助けになったなど、褒める対象の行動や心遣いに対して褒める
- 言動が誰にどのような迷惑が掛かっているのかを端的に
- 何が出来ていないので今の状態があることを具体的に諭す
- どういう問題があり、どのように解決すべきかを提示する
褒め叱りはどうしても感情的な事が起因することが多いですが成長や改善を目的にするなら情動に訴えるワードは効果的には選びつつも、論理的に目的達成にフォーカスして褒め叱りを使うのが良いです。
良いと思ったことは率直に気持ちを述べればよいし、良くないと思ったことに対しては「あなたのため」という原因のすり替えをせずに、具体的に客観的な言葉で問題点と解決策を伝えることが大事。
またその後の人生において生きるすべとなる「自分で考える」方向へ持っていくことも大切です。
まとめ
何を褒められているのかが分からない…。
と感じる場合、それは褒めではなく見下していたり、従属させる手段であったり、承認返しの要求であることがあります。褒め言葉は一見良いものと思われがちなのがまたタチが悪い。
そしてやたらと褒める人は、相手を褒めたたえたいのではなく自分自身が称賛されたいということの裏返しの場合も少なくありません。
また支配者タイプの人は、まず侮辱しそして褒める、または褒めて侮辱して褒める、などを巧妙に繰り返して心を支配していきます。
人は自分より距離のある素晴らしいものには心より称賛をしますが、手に届く距離感の場合、心底褒める人は残念ながら多くいません。
褒める事が自分にとって利があるから褒めるだけであり、本当に素晴らしいと思ってしまった場合は嫉妬や妬みが強い人は褒めることができません。
相手にリスペクトを持てる人は、薄っぺらい褒め言葉に頼らずその人と良い人間関係を作ろうとするので、そのあたりも見極めポイントだったりします。
褒めること叱る事のヒントにはこちらのアドラー心理学に基づいた諸本