【要注意】レッスンで精神論に傾倒するのはちょっと危ない
今回はレッスンで具体的内容より「精神論」に偏った内容になることの違和感についてのお話です。
レッスンなどにおいて、具体的な方法論、またはイメージを沸かせるような余白のあるアドバイスとはまた別に、精神論的なアドバイスを受けることはありませんか?
精神論のアドバイスの最も違和感のあるものを3つ
- 意識を変えなさい
- 心構えです
- 私(先生)のいう事をききなさい
これらについて解説していきます。
こういった言葉に感銘を受ける人も多くいます。またこういった指導を軸としている人もいます。
なのであくまでも一音楽家の一意見として、このワードの違和感についてのお話なので、エンタメとしてお楽しみ頂けますと幸いです。
【要注意】レッスンにおいて精神論に傾倒する3つの違和感
- 意識を変えなさい
- 心構えです
- 私(先生)のいう事をききなさい
このような精神論のアドバイスは違和感があるとはどいう事なのでしょうか。
以下、精神論とはどういった言葉でのアドバイスなのか、違和感を感じるワード例とその矛盾点をさらに深掘りしていきましょう。
意識をかえなさい
「ピアノをうまくなりたいなら練習を沢山積めばよいというものではありません。まずは意識をかえなさい。」
一見、正論のように聞こえますが、意識を変えるだけでは残念ながらピアノはうまくはなりません。
アドバイスを受ける生徒側は、具体的にどうしたらよいかが自分自身で見出せないから困っている、あるいはさらに向上する方法を知りたくて望んでレッスンを受けているはず。
意識というなんともふんわりした言葉による精神論アドバイスせざるを得ない場合は、生徒側もふんわりしていて具体的向上目的がないという問題がある場合もあります。
レッスンにおいてこういった精神論的なアドバイスは違和感を感じます。
具体的な課題があり、それをこなす過程にある問題をクリアしていく練習というものを積まずして上達は望めないからです。
もし生徒側に向上意欲はあるものの未熟がゆえの不適切さがあるのだとすれば、意識を変えさせる方向に采配するのが先生の手腕。
意識を変えなさいという一言では職務怠慢に過ぎず、また具体的な方法論を持たない先生が、どこからか聞きかじったような正論を発するという傾向も見受けられます。
心構えです
「まず心構えです」
心構えは家庭内ですでに形成されているもので、レッスンに来る時点で心構え云々を言わなければならない人はそもそもの土壌がないためピアノの向上は望めません。
ピアノはとにかく練習しなければ上手くなりません。
心構えを説いたり余計なことを考えさせたり説教をするより、期日までにしなければならない具体的な課題を与え、それをクリアさせることを積み重ねることが大事です。
生徒側の家庭問題をまき散らし、親が子供のレッスンそっちのけでひたすら愚痴を言って帰るような何を習いに来ているか分からないような方もいるので、その場合はこういった正論を盾にする場合もあります。
先生のいう事を聞きなさい
「私(先生)のいう事をまずは聞きなさい」
先生のいう事をきくのではなく、ピアノや音楽に対してのアドバイスを聞き、自身の演奏向上に役立てるのが本来のレッスンです。先生のご機嫌を取ったり先生に従う事がレッスンではありません。
大変恐ろしい現実ですが、先生の言う事を聞いていたら大丈夫と真剣に思っている人もいます。
しかし先生もただの人間ですから間違いもするし、ダメなところもあるのに、神格化させるような言葉からは支配関係しか生まれません。
こういった思想は先生を支配的にさせ、生徒も慕い始めは良いにしても、いずれは強烈なハラスメントにあうか、また生徒側が気に入らなくなれば他に移ってその先生の不満をぶちまけるという負の連鎖に陥り、結局どちらにとっても何のメリットもありません。
まとめ
レッスンで精神論に傾倒することの違和感について以下の3つ
- 意識を変えなさい
- 心構えです
- 私(先生)のいう事をききなさい
解説しました。
自分のレッスンを受けたら演奏が良くなるようなことを仄めかしている先生もかなり眉唾物です。しかし多くの人がこのような強い言葉による精神的支配によって快感をえていることも事実です。
また具体的な方法や考え方を得たいとは考えておらず、ふんわりした言葉でよくわからないけどその状況を好んで漂う事を好む人もいる事も確かです。そういった場合は眉唾なレッスンでも相互扶助の関係でうまく成り立つのかもしれません。
そして日本人に多い気質として、言われた事を文句を言わず(疑問をもたず)やる事が出来る人が多いのも、こういった眉唾物先生を多く生み出している原因の一つと言えます。
アドバイスを良く聞く人は悪い事ばかりではなく、巡り合った先生によっては素晴らしい成長を遂げることも少なくありません。
しかしそうでない場合はその後のピアノ人生が大きく変わってしまう事もあります。