ピアニストが実践する曲をレパートリーとして定着させる方法

2020年5月25日練習,本番,演奏,レパートリー,レミニセンス効果,海馬,脳のしくみ

今回の記事は、アウトプットすることで曲をレパートリーにしよう!というお話。

脳の仕組みを利用して記憶することでレパートリーとして定着させる方法をご紹介します。

結論から言うとこんな感じ

  1. 記憶からなくなる前のタイミングで反復する
  2. 感情に伴う暗譜をする
  3. レミニセンス効果を利用する
  4. 自分なりの解釈を加えレッスンできるようにする
  5. 人前で演奏する

では解説していきましょう。

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【ピアニストが教える】曲をレパートリーとして定着させる方法

【ピアニストが教える】

曲をレパートリーとして

定着させる方法

ピアノを弾く仕事をすると必然的に対応楽曲が増えます。

なので楽譜を読んでその場で対応してすぐ忘れる…ということはかなり日常的にあります。

時間をかけ何度も繰り返し演奏していると無理なくレパートリーになってくれる曲がその中から数曲あらわれるという感じですが、そうするとあまり曲数を持つことができません。

自分のレパートリーにしよう!と思う曲は意識的に取り組む必要があります。

では脳の特性を利用したレパートリーにしていく方法

  1. 記憶からなくなる前のタイミングで反復する
  2. 感情に伴う暗譜をする
  3. レミニセンス効果を利用する
  4. 自分なりの解釈を加えレッスンできるようにする
  5. 人前で演奏する

この5つを深掘りしていきます。

記憶からなくなる前のタイミングで反復する

これは譜読みの段階からものすごく重要なこと。

人の記憶はまず海馬に入ります。

海馬にある間に繰り返し使われない記憶は2~4週間の間で消えてしまいます。

この記憶をちゃんとしまっておける側頭葉という場所に移動させるために、2週間の間に最低3回はアウトプットすることで記憶定着していくので、そのサイクルで

  • 譜読み
  • レッスン
  • 人前で演奏

などを回していきます。

一度本番を踏んだくらいでは残念ながらレパートリーとして定着させることは難しく、やはり繰り返し本番を踏んだ曲が身体に残ります。

感情に伴う暗譜をする

憶える時に、感情的な記憶と結びつけておくことでレパートリーになるスピードが少し早くなったり記憶に残る量が増えたりします。

ただ一つ注意があって、ネガティブな感情と結びついた曲は弾くたびに思い出すので、この方法は諸刃の剣の部分もあります。

レミニセンス効果を利用する

記憶からなくなる前のタイミングで反復することと重なりますが、憶えてから寝たり少し間をあけた方が記憶に定着する脳のシステムを利用する方法です。

レミニセンス効果とは…

情報を記憶した直後より一定時間たってからの方が記憶をよく思い出せるということ

STUDY HACKER

感覚的にこの方法を知って作業ルーティンに組み込むことができていると、譜読みや暗譜が比較的負荷が少ない状態でこなせます。

脳のしくみについて分かりやすく興味深い内容で書かれているこちらの書籍がおすすめです。

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自分なりの解釈を加えレッスンできるようにする

レッスンは曲を深く理解して言葉や音にして書き込んだり演奏したりするアウトプット作業です。

音を聴きながら楽譜をみて行うことが多いので、フィードバックの量が増えます。

書く事や話すこと、演奏するなどのアウトプット作業をすると、脳幹網様体賦活系という神経の束が刺激されてより記憶として定着しやすくなるといわれています。

人前で演奏する

人前で演奏することによって起こる事

  • 人前で演奏する状況から練習の量が増える
  • 演奏中は脳が普段の状態とは違うため記憶として残りやすい

100回の練習より1回の本番と言われるくらい本番はものすごい経験値になります。

まとめ

ある曲をレパートリーにするためには、レパートリーになる状態のブレークスルーが必要です。

それには練習量や本番回数などの一定の量がありますが、ブレークスルーを早めたり長期にレパートリーとして在るためには、脳の特性を利用することも大切です。

レパートリーとして定着させる方法

  1. 記憶からなくなる前のタイミングで反復する
  2. 感情に伴う暗譜をする
  3. レミニセンス効果を利用する
  4. 自分なりの解釈を加えレッスンできるようにする
  5. 人前で演奏する

これら5つを解説しました。

参考サイト&文献

参考書籍

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