【錯聴★音源動画あり】人の耳の不思議《無限音階(シェパード・トーン)》

2021年12月18日つぶやき,結合音,差音,マガーク効果,トライトーン・パラドックス

錯聴ってご存じですか?

見たものの錯覚が「錯視(さくし)」

聴いたものの錯覚を「錯聴(さくちょう)」と言います。

錯聴で有名なのが「無限音階」

ずーっと音階がループする不思議な音階です。

音源と共に解説していきます。

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【錯聴★音源動画あり】人の耳の不思議《無限音階(シェパード・トーン)》

【錯聴★音源動画あり】人の耳の不思議《無限音階(シェパード・トーン)》

錯聴には音の高さが実際とは違って聞こえたり連続している音が途中で途切れて聞こえたりするものがあります。

古くからある有名な錯聴は結合音で高さの異なる2つの音を鳴らした時に、その2つの音よりも低い音が混じっているように聞こえる音。

また結合音の一種の「差音」はパイプオルガンで低い音を出すために使われています。

差音(さおん)

結合音の一種で、周波数の異なる2つの音を同時に鳴らした時に聞こえる、2つの音の周波数の差に等しい周波数の音である。 これは、うなりと同じだが聴覚器官の非直線性によって一つの音として認識されてしまう現象である。たとえば、440Hzと441Hzの音を鳴らすと、1Hzのうなりが生じる。とすれば、440Hzと490Hzの音を鳴らすと50Hzのうなりが生じる。50Hzのうなりは人間には聞き取れないため50Hzの音として聞こえる。これが差音の正体である。 ゲオルグ・アンドレアス・ゾルゲやジュゼッペ・タルティーニらによって、原理が発見された。この原理はパイプオルガンに用いられている。非常に低い音を出すためのパイプは巨大なので、代用に倍音のパイプを鳴らすことで擬似的に基音を得るものである。

Wikipedia より

無限音階 シェパード・トーン

錯聴の1つである不思議な無限音階は、1967年にアメリカの認知心理学者ロジャー・シェパード氏が発明した音響のイリュージョンです。

実際にはさまざまな音域の音が次々に重なった1オクターブのループなのに、永遠に音階が上がり(下がり)続けているように聴こえます。

発見者の名まえを取ってシェパード・トーン Shepard tone と言われています。

錯視で有名なオランダの版画家エッシャー(1898~1972年)が描いた無限階段みたいな音階です。

こちらに動画を作りました。

不思議ですよね。

無限音階についてさらに専門的に詳しく知りたい方は以下のサイトで説明しています。

●詳しい説明はこちら ⇒ パターン形成研究室
●作り方とか数式とか知りたい方はこちら ⇒ αAllisone

ジャン=クロード・リセというフランス人作曲家は、この無限音階を用いて「位相」という管弦楽曲を作っています。Jean-Claude Risset – Mutations (1969) (Spectrogram)

この音響は特にShepard-Risset glissandoと呼ばれグリッサンドによる無限上昇音階が聞けます。

錯聴は他にもありこちらの動画で詳しく説明しています。

  • マガーク効果(視覚が及ぼす聴覚への影響)
  • トライトーン・パラドックス(三和音パラドックス)
  • シェパード・トーン(無限音階)

毎年行われているコンテスト

錯聴ほんと不思議ですよね。

こちらのサイトで毎年錯聴と錯視のコンテストをやっているようです。

色んな作品を観れるみたいですよ!

日本基礎心理学会 錯視・錯聴コンテスト

参考サイト

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