男性と女性の演奏がなぜ違うのか ~タッチ・拍の取り方・メロディーの作り方~
客観的に演奏を聴くとき、男女によって演奏に違いがあるなと感じる事ってありませんか?なぜ男性は骨格のしっかりした演奏をする人が多く、女性は情緒的または野性的な演奏をする人が多いのだろうか…
この記事では性差による演奏の違いについて掘下げていきます。
視覚的に分かりやすいものに例えると、スポーツで男子サッカーと女子サッカー、男子バレーと女子バレーなど、同じ競技でも性差によってパッと見た感じの力強さやスピード感が違いますよね。
実は演奏にもそういった違いがあります。なぜなら演奏も人間の生命活動の一つで身や脳を使うので生物としての機能の差が演奏にもどうしても現れてしまいます。
特に演奏の性差が現れる3つ
- タッチ
- 拍の取り方
- メロディーの作り方
まだいくつか切り口はありますが、いつもレッスンや演奏を聴いたり共演したりすることで最も感じるこの3点を解説していきます。
※あくまでも一音楽家の一意見です。エンタメとしてお楽しみ頂けますと幸いです。
男女の性差によって現れる演奏の3つの違い ~タッチ・拍の取り方・メロディーの作り方~
男女の性差によって現れる演奏の3つの違い ~タッチ・拍の取り方・メロディーの作り方~
- タッチ
- 拍の取り方
- メロディーの作り方
タッチ
ざっくり言うとこういう明確な身体的な差があります。
- 骨格
- 筋肉量
個人差はありますが、統計的には体幹は男性の方が太いという印象です。演奏時も体の揺れは圧倒的に女性の方が大きい。
また女性…とくに日本人は身体が小さい。
男性や海外の大柄な女性らに比べ全身(特に腿や背筋)をうまく使わないと音がならなかったり音楽が伝わらない事も多い。
体格や筋肉の付き方の差で体幹も体の使い方も変わるのでタッチ(音質)に違いがあります。
拍の取り方
大きな拍の軸の太さが男性の方がドーンと刺さる感じです。個人差はあります。
女性でも一定レベル以上だと拍の安定感はありますが、男性的なドーンとした感じはなく少し脂肪分が多いような印象に聴こえます。
メロディの作り方
これは男性と共演するとものすごく感じることです。
こんな印象を受けます。
- フレーズが均一で長い
- 節の芯の力強さ
- メロディーのラインの取り方が違う
おそらく呼吸の長さも関係しているのではないかと思います。繊細な音楽を奏でていても男性の演奏の多くは芯が太い。
あと女性に比べて男性の方が節のトップへのもって行き方のラインが均一で太く、力強さがありながらも萎えさせ方がより儚いという印象を受けます。
その他のポイント
その他にも違いを感じるところがあります。
- 曲の仕上がっていく過程
- 舞台上での集中の仕方
脳ミソの作りが違うため、曲が仕上がっていく過程も性差を感じる事があります。
演奏のレベルによってその差はあまり感じられなくなりますが、それでもやはり仕上がりのルートの差はあるように思います。
特に短期集中で急に上手くなるのが男性に多い特徴で、これはレッスンしていてもすごく感じる事がおおいです。
なので同じようなペースで構えていると最後に置いてきぼりくらう…ということも。もちろん個人差はかなりあります。
自分の能力分かって関わらないといけないなと同性との共演よりかなり意識する部分です。
演奏の特徴と演奏家としての存在
一流の演奏家を見ていて感じますが、女性は芯が強くどこかワイルドなところがあり、男性は繊細でロマンチストであるという印象です。
これが逆だと少し違和感があります。
演奏が繊細すぎる女性は演奏家としてはおそらくあまり印象に残らないためか出会う確率が低いです。
また男性でマッチョでゴリゴリすぎる…そんな人もいますが、演奏が鉄筋コンクリートみたいな印象になり、ソロとしては成り立つかもしれませんが、あまりアンサンブルなどでは見かけないタイプかもしれません。
そんな演奏の性差の違いを楽しめる企画をやっています
Twitterで始めたリレー企画です。Twitterに載せれる140秒を目安に1曲を男女のピアニストがキャッチボール形式でつないでいったものを1本の動画にしました。
こちらのリストは企画第1弾。
2022年3月までにTwitte7本、公演3本の全10作のリレーを行いました。
またこちらはコロナ自粛時にピアノリレーのスピンオフ企画として行ったオンライン公演です。リレー3本収録しています。
まとめ
演奏に出る性差について以下3つのポイント
- タッチ
- 拍の取り方
- 節の取り方
解説しました。
あくまでも一音楽家の一意見です。エンタメとしてお楽しみ頂けますと幸いです。
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